PRINTED ELECTRONICS ASSOCIATION プリンテッド・エレクトロニクス研究会

PEヘッドライン一覧

2010/12/01 No.14-18(2010年12月-2011年11月)

 

●Konarka、Kogent社と業務提携(Konarka社プレスリリースより)

2010年12月10日

米Konarka社は、日本企業マクニカグループの代理店Kogent社と業務提携を結んだ。Konarka社は有機フレキシブル太陽電池素材を提供し、Kogent社は地域での全国ネットワークを利用することにより、電池市場を浸透させる。

http://www.konarka.com/index.php/site/pressreleasedetail/konarka_and_japan_based_kogent_announce_distribution_agreement

 

●Shrink Nanotechnologies社、シカゴ大学から印刷半導体製品の権利取得(Shrink Nanotechnologies社プレスリリースより)

2010年12月15日

米Shrink Nanotechnologies社は、シカゴ大学が開発した「電子接着剤」技術の権利を得て、太陽電池など半導体製品をロールツーロールのよる印刷製造を進めていくと発表。

http://www.shrinknano.com/shrink-nanotechnologies%E2%80%99-recently-licensed-university-of-chicago-%E2%80%9Celectronic-glue%E2%80%9D-technology-will-enable-high-efficiency-low-cost-%E2%80%9Cprinted%E2%80%9D-solar-cells/

 

●UCLA大Qibing Pei教授ら、高フレキシブル性の銀ナノワイヤー透明電極を開発(Advanced Materialsより)

2010年12月17日

米UCLA大学校のQibing Pei教授らは、16%の圧縮ひずみを与えても低いシート抵抗を保つ、形状記憶Polymer Light-Emitting Diode用フレキシブル性銀ナノワイヤー透明電極を開発した。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201003398/abstract

http://newsroom.ucla.edu/portal/ucla/ucla-engineers-create-new-transparent-188547.aspx

 

●「次世代プリンテッドエレクトロニクス材料・プロセス基盤技術開発」の公募予告(NEDOのHPより)

2010年12月21日

NEDOは、以下の新規プロジェクト公募する予定である。

1. 印刷技術による高度フレキシブル電子基板の連続製造技術開発

2. 高度TFTアレイ印刷製造のための材料・プロセス技術開発

3. 印刷技術によるフレキシブルセンサの開発

4. 印刷技術による電子ペーパーの開発

https://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/koubo/EF/nedokoubo.2010-12-16.9119961649

 

●「次世代グリーン・イノベーション評価基盤技術開発」の公募予告(NEDOのHPより)

2010年12月24日

NEDOは、「有機エレクトロニクス材料の評価基盤技術開発」事業へ新たに参加する企業等を広く追加公募する予定である。

https://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/koubo/EF/nedokoubo.2010-12-15.2949599476

 

●大日本印刷、リチウムイオン電池工場を新設(大日本印刷プレスリリースより)

2010年12月27日

大日本印刷は、長年培ってきた印刷技術を活用し、リチウムイオン電池の外装材であるソフトパックと太陽電池用バックシート・封止材を生産する工場を新設し、2011年4月に稼動を開始する。

http://www.dnp.co.jp/news/1226848_2482.html

 

●トッパン・フォームズ、高反射率の銀塩インクを開発(日刊工業新聞より)

2010年12月27日

トッパン・フォームズは、各種家電製品への塗装(加飾)作業を効率化できる「銀塩インキ」を開発し、2011年度の実用化を目指す。従来の銀ペーストを用いた印刷方式のように銀の粒子を接合しないため、残物感がある粒ではなく、高純度の銀の膜を生成できる。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820101227cbab.html

 

●米PureLux社、印刷照明を開発(Printed Electronics Worldより)

2010年12月29日

米PureLux社は、電極、ナノ材料の誘電体および蛍光体を印刷することで1500 cd/m2(通常のELパネル:約150 cd/m2)効率のELパネルを開発した。PureLux社は、2007年3月米West Forest大学が設立した薄膜照明を販売する会社である。

http://www.printedelectronicsworld.com/articles/printed-lighting-by-purelux-00002951.asp?rsstopicid=89&sessionid=1

http://www.pureluxinc.com/index.html

 

●Torino大学のA. Chiolerio博士ら、低エネルギーレーザーを用いてポリイミド基板に銀配線を作製(Microelectronic Engineeringより)

2011年1月4日

伊Torino大学のA. Chiolerio博士らは、銀ナノ粒子インクの低エネルギーレーザー焼結方法を報告した。

本論文では、ポリイミド基板上に市販銀ナノ粒子インクをインクジェット印刷し、低エネルギーレーザー焼結によって、低抵抗の銀配線を実現した。

http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0167931710005873

 

●米Vorbeck Materials社、導電性グラフェンインクの開発に追加資金(Business Wireより)

2011年1月6日

米Vorbeck Materials社は、世界初開発したグラフィンインクをプリンテッドエレクトロニクスアプリケーション向けの市場に投入するため、280万米ドルの追加融資を受けたことを発表した。

http://www.businesswire.com/news/home/20110106006487/en/Graphene-Innovator-Vorbeck-Materials-Receives-Additional-Financing

http://www.vorbeck.com/news.html

 

●Oxford Photovoltaics社、安価な有機太陽電池用材料を開発(Oxford Universityプレスリリースより)

2011年1月6日

Oxford Universityから独立したOxford Photovoltaics社は、非毒性、非腐食性の安価な材料から製造できる有機太陽電池技術を開発した。開発した材料はガラスやプラスチック基板に材料を印刷することが可能である。

http://www.ox.ac.uk/media/science_blog/110106.html

 

●DKN Researchなど、日本でスクリーン印刷の多色フレキシブルELシートを事業展開(Tech-On!より)

2011年1月10日

米DKN Research社は、平井精密工業、エヌワイ工業、ハーテックと協力してELを利用したフレキシブル発光シート事業を日本で展開すると発表した。フレキシブルELシートをスクリーン印刷で形成する技術を開発、日本市場において設計から製造、サービスまでをトータルで提供できる体制を4社で整えた。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110107/188577/

 

●ピーアイ技研など装置メーカー4社、印刷形成したポリイミド膜のオープンラボサービス開始(Tech-On!より)

2011年1月12日

ポリイミドインクを開発・販売するピーアイ技術研究所は、スクリーン印刷機やスクリーン版、版洗浄機の提供メーカー4社と共同で、パワー半導体の保護膜などを形成可能なオープンラボ「O Labo(オーラボ)」の試作サービスを開始した。ユーザーはポリイミド膜評価用試料をピーアイ技研に提供することによって、スクリーン印刷で形成されたポリイミド保護膜の評価が可能になる。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110112/188693/

 

●大日本印刷株式会社、次世代半導体量産技術の確立に向けて米モレキュラーインプリント社のナノインプリント用テンプレート複製装置を導入

(大日本印刷株式会社プレスリリースより)

2011年1月12日

大日本印刷株式会社は、ナノインプリント技術用の版を製造する装置「PERFECTATM MR5000」を業界に先駆けて導入した。2012年度の次世代半導体の量産開始に向けて、2011年度末までにテンプレート複製技術の確立を目指す。

http://www.dnp.co.jp/news/1227070_2482.html

 

●Unidym社、最高性能のカーボンナノチューブ透明導電膜を開発(NANOTECHNOLOGYより)

2011年1月14日

米Unidym社は、シート抵抗60Ω/□、透過率90.9%のカーボンナ ノチューブ透明導電膜を作製した。この透明導電膜は、塩化スルホン酸でドーピングしたカーボンナノチューブを濾過・転写して、PET基板上に 作製している。

http://iopscience.iop.org/0957-4484/22/7/075201

 

●金属インクで描いたパターンの焼結時間を大幅に短縮できる技術,ニッシンが開発(Tech-On!より)

2011年1月17日

ニッシンは、金属ナノ粒子を分散させた金属インクで描くパターンの焼結時間を、1ケタ近く短縮する技術を開発した。プラズマ処理工程を採用し、かつ同工程の処理方法を工夫することで実現できたとする。従来は金属インクを塗布後、パターンの電気抵抗をバルク金属並みに下げるために、例えば銀(Ag)インクでは200~220℃で60分間熱処理する必要があった。それに対して今回の技術を用いると、実験ではガラス基板上で5分程度、プラスチック基板であるPET上で7分30秒程度の処理時間で、従来方法と同等の2μΩ・cm程度(Agインクを用いた場合)を得られたという。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110114/188744/

 

●Thinfilm社、数社と共同で印刷メモリの開発に着手(Thinfilm社プレスリリースより)

2011年1月18日

米Thinfilm社は、PARC、Xerox社と共同で印刷方法を用いた書き換え可能な128ビットのメモリアレイの設計を完了させた。今回の開発は、印刷方法による高集積のメモリが実現化できる一歩となると期待されている。

http://www.thinfilm.se/news/38-press-releases/232-thinfilm-addressable-memory-design-completed

 

●Rice大学のJames M. Tour教授ら、グラフェンナノリボン透明導電膜を開発(CHEMISTRY OF MATERIALSより)

2011年1月19日

米Rice大学のJames M. Tour教授らは、グラフェンナノリボンを用いた 透明導電膜を開発した。この透明導電膜は、ドーピングや酸化処理などの手法を用いることなく、100℃以下の低温プロセスでシート抵抗800Ω/□、透過率78%を実現した。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/cm1019553

 

●Illinois大学のバーンハード教授ら、印刷技術で3Dアンテナを開発(AdvancedMaterialsより)

2011年1月19日

米Illinoisイリノイ大学のバーンハード教授らは、銀インクとディスペンサー装置を用いて半球型の3次元アンテナを開発した。直径わずか1.2cmながら、2GHz帯に対応させた。小型サイズに関らず高周波域に対応でき様々なエレクトロニクス製品に応用できる。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201003734/abstract

 

●DKN Researchら4社、スクリーン印刷によるフレキシブルELを日本で事業展開(DKN Research社プレスリリースより)

2011年1月19日

米DKN Researchら4社は、共同で多色フレキシブルELシートの開発に成功し、その製造プロセスを確立し、日本での事業展開を計画している。今回開発した製品は、薄い透明なプラスチックフィルムの上にスクリーン印刷プロセスで発光体層や誘電体層、導体層などを形成したもので、総厚みを100um以下に抑え、高い柔軟性を有している。

http://www.dknresearch.com/201101FlexibleEL.pdf

http://www.dknresearch.com/Products-ja.html#FlexibleEL

 

●Technical University of DenmarkのFrederik C. Krebsら、ITOを使わないポリマー太陽電池を開発(Organic Electronicsより)

2011年1月22日

Technical University of DenmarkのFrederik C. Krebsらは、ITOフリーのフレキシブル太陽電池モジュール(Kapton/Al/Cr/P3HT:PCBM/PEDOT:PSS/Agレイヤー構造)をロール・ツー・ロールプロセスで作製した。

16のストライプ状のモジュールを連続的に接続し、大面積化(総面積235cm2)、変換効率0.5%を達成した。

http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S1566119911000188

 

●TBF社、透明フレキシブル・フィルムをKISCOが販売開始(日経Tech-On!より)

2011年1月24日

電子材料専門商社であるKISCOは、シンガポールで材料開発を手掛けるベンチャー企業のTera-Barrier Films Pte. Ltd.(TBF社)と業務提携し、TBF社が開発した透明フレキシブル・フィルムの販売を開始すると発表した。TBF社の開発した透明フレキシブル・フィルムは、無機層とナノ粒子を分散させた有機層の層状構造を採り、ロールツーロールで製造できる。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110124/188984/

 

●高い水蒸気バリア性を備えた薄型・透明のフレキシブル・フィルム,KISCOが販売開始(Tech-On!より)

2011年1月24日

電子材料専門商社であるKISCOは、シンガポールで材料開発を手掛けるベンチャー企業のTera-Barrier Films Pte. Ltd.(TBF社)と業務提携し、TBF社が開発した透明フレキシブル・フィルムの販売を開始すると発表した。今回の業務提携により、KISCOは開発品のマーケティング活動に対して出資するほか、アジアでの総代理店契約を保有する。基板として利用することで、軽く・薄く・曲げられる有機ELディスプレイや電子ペーパー、有機EL照明、太陽電池などを実現できるとする。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110124/188984/

 

●Yissum研究所とVexan Steel社、銀・銅ナノ粒子インクの共同研究とライセンスの契約(Yissum研究所プレスリリースより)

2011年1月30日

The Hebrew Universityの技術移転会社であるYissum研究所と韓国のVaxan Steel社は、銀ナノ粒子インクと銀コート銅ナノ粒子インクの開発のためにライセンス契約を結んだ。これらのインクは、The Hebrew UniversityのMagdassiらが発明した。

http://www.yissum.co.il/news.php?cat=10&in=0

 

●Max Planck研究所のZschieschangら、紙幣に有機トランジスタを作製(Advanced Materialsより)

2011年2月1日

独Max Planck研究所のZschieschangらは、5ユーロ紙幣表面に有機薄膜トランジスタを作製した。3 Vと低い動作電圧にも関わらず、作製したトランジスタ配列の中で92%の動作確率を有している。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201003374/abstract

 

 

●産総研 清水ら、複層カーボンナノチューブをエラストマー中で一軸配向させ高弾性・高伝導性シートを開発(Macromolecular Journalsより)

2011年2月2日

産業技術総合研究所の清水らは、スピンコートの回転速度を最適化することにより、エラストマー中で複層CNTを一軸配向させた導電性シートを開発した。導電性シートの機械的特性は、ベース材料として使用されたスチレン系エラストマーの特性とほぼ同等の高弾性を示した。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/marc.201000470/abstract

 

●North Carolina大学のYong Zhuら、ナノワイヤの配向技術を開発(AcsNanoより)

2011年2月2日

米North Carolina大学のYong Zhuらは、基板の伸縮性を利用し、伸縮性基板上にナノワイヤを高配向させる技術を開発した。銀とシリコンのナノワイヤをPDMS基板に塗布し、伸縮を繰り返すと、銀ナノワイヤは29%から90%へ、Siナノワイヤは25%から88%へ配向率が上昇した。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nn103183d

 

●共同印刷、高い視認性で抵抗の少ない導電性フィルムを開発(日刊工業新聞より)

2011年2月2日

共同印刷は、高い視認性で抵抗の少ない導電性フィルム「クリアエッチングフィルム」を開発し、太陽電池やタッチパネルなどの電極材分野に参入する。この導電性フィルムは、接着剤、透明フィルム、保護フィルムの三層から形成されており、透過率70%を超える高い透明性を備えている。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820110202cbab.html

http://landi.kyodoprinting.co.jp/tech/clear.html

 

●名古屋大学の大野ら、プラスチック基板上でカーボンナノチューブ集積回路を実現(Natureより)

2011年2月7日

名古屋大学の大野らは、簡単かつ高速なプロセスによりプラスチック基板上に高性能なカーボンナノチューブ集積回路を実現する技術を開発した。この技術は、ロールツーロール方式に展開することが可能であり、電子ペーパーなどのフレキシブルデバイスを高速かつ安価に実現できると期待されている。

http://www.nature.com/nnano/journal/vaop/ncurrent/full/nnano.2011.1.html

https://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/press/CA/nedopressplace.2008-11-26.1174332432/nedopress.2011-02-02.6155517076/

 

●LPICM研究所のC. S. Cojocaruら、赤外線センサーを印刷技術で作製(Applied Physics Lettersより)

2011年2月7日

仏LPICM研究所のC. S. Cojocaruらは、多層カーボンナノチューブの赤外線センサーをインクジェット印刷技術により作製した。センサーは、ポリイミド基板上へ銀インクを用いて作製され、室温でも1.2kV/Wと高い電圧感度を示した。

http://apl.aip.org/resource/1/applab/v98/i6/p063103_s1

 

●University of IlinoisのJ. A. Rogersら、次世代フレキシブル製品へ、電子部品のひずみ緩和解析モデルを構築(Applied Physics Letters より)

2011 年2 月7 日

University of IlinoisのJ. A. Rogersらは、フレキシブル特性や伸縮特性をもつ次世代エレクトロニクスの実現に向け、電子部品へかかるひずみを緩和する解析モデルを構築した。解析モデルは、ひずみ緩和層を用いることで電子部品へかかるひずみを、緩和層がない場合に比べて数%へ低減できることを明らかにした。

http://apl.aip.org/resource/1/applab/v98/i6/p061902_s1

 

●ThinFilm社、印刷メモリで駆動するゲームを発表(ThinFilm社プレスリリースHPより)

2011年2月10日

米ThinFilm社は、印刷メモリで駆動するゲームをEngage Conference and Expo 2011(2月15日ニューヨーク)で発表した。このゲーム機は、安価な印刷メモリを用いることによって、ステータスやスコアなどのゲーム情報をカードに記録できる。

http://www.thinfilm.se/news/38-press-releases/242-thinfilm-launches-demo-gam

 

;:●大阪大学の竹谷ら、塗布法で高移動度有機トランジスタの作製に成功(Advanced Materialsより)

2011年2月10日

大阪大学の竹谷らは、塗布法を用いて高移動度の有機トランジスタを作製することに成功した。有機半導体の結晶成長の方向を制御することで以前の性能を1桁上回る10cm2V-1s-1の移動度の有機トランジスタを作製した。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201004387/abstract

 

●産総研、優れた反射率と応答速度をもつエレクトロクロミック素子を作製(産総研プレスリリースより)

2011年2月15日

産業技術総合研究所は、スーパーインクジェット法により微細配線を施した透明電極を使用し、エレクトロクロミック素子を作製した。この素子は、微細配線の効果で光学特性の向上、応答速度の維持、レアメタル使用量削減を同時に実現した。

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2011/pr20110215/pr20110215.html

 

●大阪大学 菅沼ら、射出成形法により導電性マイクロファイバーを作製(Applied Physics Lettersより)

2011年2月15日

大阪大学の菅沼らは銀フレークを添加した導電性接着剤を射出成形し、伸縮可能な導電性マイクロファイバー(直径230m)を作製した。この導電性ファイバーは導電率470S/cmを示し、10%の引張ひずみを繰り返し与えても90S/cm以上の高い導電性を維持する。さらに、数メートル以上の長さの導電性マイクロファイバーを作製することもできる。

http://apl.aip.org/resource/1/applab/v98/i7/p073304_s1

 

●サムスン電子、スクリーン印刷による高出力の太陽電池モジュールを公開(韓国Yonhapニュースより)

2011年2月16日

韓国のサムスン電子は、2月16日に韓国のKINTEXで開催された「エキスポ・ソーラー」にてスクリーン印刷法を用いて作製した太陽電池のモジュールを公開した。スクリーン印刷法で製造される太陽電池のモジュールのなかでも260ワットの高出力タイプを、韓国メーカーが研究開発用でなく生産用モデルとして披露したのは初めてである。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2011/02/16/0500000000AJP20110216003500882.HTML

 

●紀州技研工業、インクジェットプリンターの技術を活用して半導体関連事業に参入(日刊工業新聞より)

2011年2月17日

紀州技研工業は、自社製品であるインクジェットプリンターの技術を活用して、半導体関連事業に参入する。太陽光発電装置セル基板の銀配線をインクジェットで描画する装置の開発に着手する。印刷による配線描画をインクジェットプリンターによる非接触描画に切り替えるため歩留まりが向上する。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0620110217hhae.html

 

●大阪大学、有機EL照明や有機太陽電池向けAgナノワイヤ透明電極の常温作製技術を開発(Tech-On!より)

2011年2月18日

大阪大学産業科学研究所の菅沼研究室は,PETのような熱に弱いプラスチック基板上に常温で銀ナノワイヤを用いて透明電極を形成できる技術を開発した。従来並みの透明性と電気伝導性を確保、曲げても抵抗上昇が生じないことを確認している。有機EL照明や有機太陽電池などのフレキシブルデバイス向け透明電極へ応用することを目指す。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110218/189721/

 

●中国科学院 Jian Xuら、銀ナノ粒子の常温焼結法を開発(Journal of Materials Chemistryより)

2011年2月18日

中国科学院のJian Xuらは、NaCl、MgSO4水溶液などの電解液に浸漬させて、銀ナノ粒子を常温焼結する方法を開発した。銀ナノ粒子を塗布した基板を電解液に10秒浸漬させるだけで、シート抵抗を5桁以上低下できた。

http://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2011/JM/C0JM03838E

 

●大阪大学と広島大学、濡れる電子素子開発(日本経済新聞より)

2011年2月21日

大阪大学の竹谷と広島大学の瀧宮らは、塗布法で作製できる高移動度の有機トランジスタを開発した。液晶テレビに使うシリコン素子よりも移動度は10倍以上高い。また、100度で塗布できるため熱に弱いプラスチックに用いることができる。

 

●富士フイルム、曲がる電極向けの透明導電材料を開発(日刊工業新聞より)

2011年2月21日

富士フイルムはフィルム等の曲面へ電極パターン形成可能な透明導電材料を開発した。金属ナノ粒子と光反応性樹脂を配合した材料で、光を照射する事で直接パターニングでき、レジスト材料が不要となるため工程を削減できる。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820110221cbal.html

 

●Stanford University Zhenan Baoら、伸縮可能な有機太陽電池を開発(Advanced Materialsより)

2011年2月22日

Stanford UniversityのZhenan Baoらは伸縮可能な有機太陽電池を開発した。伸長状態のシリコーン樹脂基板上に透明導電膜や光吸収層をスピンコートし、その後シリコーン樹脂を元の形状に戻すことで波状の構造を持つ有機太陽電池を作製した。作製した太陽電池は27%伸ばしても壊れなかった。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201004426/abstract

 

●DIC、太陽電池の変換効率の向上と生産コスト低減に寄与する革新的製品群を開発(DIC社プレスリリースより)

2011年2月24日

DICは、米国子会社サンケミカル社と共同で、太陽電池の変換効率の向上と生産コスト低減に寄与できる印刷用の受光面電極用銀ペースト、表面電極用アルミニウムペースト、表面電極用銀ペーストを開発した。DIC社は、これらの製品で太陽電池の電極材料へ本格的参入を図る。

http://www.dic.co.jp/release/html/20110224_01.html

 

●綜研化学と神戸大学、有機太陽電池に使用するp型半導体P3HTの合成方法を開発(Tech-On!より)

2011年2月25日

綜研化学は神戸大学の森と共同で、有機太陽電池や有機トランジスタに使用する有機系p型半導体材料であるP3HTの合成方法を開発した。今後は量産化に向けた技術検討を推進する。同合成法は、P3HT以外の有機半導体高分子材料の開発にも適用が可能である。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110225/189898/

 

 

●精華大のJenn-Chang Hwangら、シルクのたんぱく質を用いて、フレキシブルな有機トランジスタを開発(Advanced Materialsより)

2011年3月1日

台湾国立精華大のJenn-Chang Hwangらは、シルクフィブロイン(シルクのたんぱく質の一種)を有機トランジスタのゲート絶縁膜として用い、高移動度(23.2cm2V-1s-1)・低動作電圧(-3V)のトランジスタを開発した。シルクフィブロイン絶縁膜は室温の溶液プロセスで成膜できるため低コスト生産に向いている。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201004071/abstract

 

●シーエムシー出版、「ロールtoロール技術の最新動向」を発刊(シーエムシー出版ホームページより)

2011年3月2日

VYIC京都工科大学校の杉山先生が監修を務めた本書は、フレキシブルエレクトロニクスの普及に欠かせないロール・トゥー・ロールへのプラスチック基板への適応技術やハンドリング技術が紹介されている。定価69,300円、ISBNコード978-4-7813-0321-5

http://www.cmcbooks.co.jp/books/t0782.php

 

●シーエムシー出版、「電子ペーパーの最新技術動向と応用展開」を発刊(シーエムシー出版ホームページより)

2011年3月2日

東海大学の面谷先生が監修を務めた本書は、この10年で大きな進化をとげた電子ペーパー技術を扱っている。電子ペーパー技術の中でも「前面板技術」と 表示のための駆動手段を提供する「背面板技術」についての技術を示すとともに最新トピックスについても紹介している。定価63,000円、ISBNコード978-4-7813-0317-8

http://www.cmcbooks.co.jp/books/t0779.php

 

●University of CambridgeのYan Y. Huangら、遠心力を利用した塗布法でカーボンナノチューブ透明導電膜を作製(ACS NANOより)

2011年3月3日

イギリスUniversity of CambridgeのYan Y. Huangらは、遠心力を利用してカーボンナノチューブ分散液を基板に塗布しカーボンナノチューブ透明導電膜を作製した。この塗布法は、塗布量の制御が可能であり、材料ロスが少なく、大面積塗布が可能である。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nn1033373

 

●産総研と企業27社、折り曲げられる電子回路の実用化に乗り出す。(日本経済新聞より)

2011年3月5日

産業技術総合研究所と富士フィルム、凸版印刷、ソニーなど27社は、折り曲げられる電子回路の実用化に乗り出す。官民の研究グループは、印刷技術を用いて、薄いフィルム上に大規模集積回路を作製する技術を開発し、2015年の量産を目指す。

http://www.nikkei.com/news/article/g=96958A9693819481E2E6E2E6E18DE2E6E2E1E0E2E3E39F9FEAE2E2E3?n_cid=DSANY001

 

●中国科学院 Daoben Zhuら、空気雰囲気下で溶液プロセスを用いて高性能n型有機トランジスタを作製(Advanced Materialsより)

2011年3月11日

中国科学院のDaoben Zhuらは空気雰囲気下において溶液プロセスで高性能n型有機トランジスタを作製した。この有機トランジスタの最高移動度は最高で1.2cm2V-1s-1を示した。この有機トランジスタは空気中で安定であることから、作製時に真空雰囲気や不活性ガスを必要とせず低コスト生産が期待される。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201004588/abstract

 

●大阪大学と広島大学、高分子有機ELの発光に十分な電流を制御する高分子有機トランジスタを開発(科学技術振興機構プレスリリースより)

2011年3月14日

大阪大学の竹谷と広島大学の瀧宮らは、住友化学株式会社・産業技術総合研究所と共同で実施するJST産学イノベーション加速事業の一環として、高分子有機トランジスタを開発した。三次元有機トランジスタにより、縦方向のチャネルを高密度に配置することができるため、単位面積当たりの電流量を飛躍的に増大させることが可能になった。本開発成果は、「第58回応用物理学関係連合講演会」で発表予定である。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20110314/

 

 

 

2010/09/01 No.10-13(2010年9-12月)

 

●ブリヂストン社、電子ペーパー事業拡大に伴い製造ライン新設(ブリヂストン社プレスリリース)

2010年9月12日

ブリヂストン社は、電子ペーパー事業の拡大に伴い、磐田 工場(静岡県磐田市)内に製造ラインを新設し、9月より生産を開始する。今後の生産 は磐田工場に集約し、既存プラントは研究施設として活用していく予定である。新製造ラインの生産能力はA3サイズ換算で、15,000枚/月となる(現状:5,000枚/月)。

http://www.bridgestone.co.jp/info/news/2010090201.html

 

●順天大学、新技法での印刷トランジスタを開発(Printed Electronics World)

2010年10月1日

順天大学のチョ教授は、イギリスでのIDTechEx RFID Europeで印刷トランジスタの成果について発表した。印刷したトランジスタの厚みは4nm程度であるが、高速なグラビア印刷も可能である。

http://www.printedelectronicsworld.com/articles/sunchon-university-printed-transistors-00002664.asp?rsstopicid=89

 

●秋田大がUVを可視光に変換する材料を開発(日経Tech-on)

2010年10月1日

秋田大 辻内らの研究グループは、紫外線を可視光に変換する、可視光には透明な有機材料を「イノベーション・ジャパン2010」に出展した。現在の太陽電池で必ずしも有効に利用できていない紫外線を光電変換に積極的に活用して変換効率を向上させる目的に使えるという。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101001/186094/

 

●韓国Choi博士らが不揮発性グラフェン酸化物メモリーを開発(NanoLetters)

2010年10月4日

韓国Choi博士らは、保存性・耐久性に優れたグラフェン酸化物メモリーを室温・スピンコート法でフレキシブル基板上に作製した。この不揮発性メモリーは、低コスト・大面積・低消費電力なフレキシブルエレクトロニクスへの応用が可能である。グラフェンに酸素やカルボニル基などが結合した形。グラフェン作製過程にも発生する。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nl101902k

 

●サカイヤ社、導電する樹脂成形品の製造技術を開発(日刊工業新聞)

2010年10月4日

サカイヤ社は、樹脂成型品に導電機能を付加した製造技術を開発した。この技術は、スクリーン印刷と射出成型を一体化した独自の工法PSIと特殊な印刷用インクを用いためっき処理を組み合わせることによって、実現された。樹脂成形品の製造工程で実用化すれば、製品の軽量化やコンパクト化につながる。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720101004bbaf.html

 

●イリノイ大学、PE用基板接着技術を開発(PNAS)

2010年10月5日

イリノイ大学のRogersらは、基板接着強度を変化させることができる高分子スタンプを設計、開発した。この高分子スタンプの構造はヤモリの吸着盤にヒントを得ている。この技術を用いることで様々な基板上に電子回路を強固に印刷することができる。

http://www.pnas.org/content/107/40/17095.abstract

 

●大日本印刷、服薬管理用電子パッケージを発表(日経Tech-On)

2010年10月7日

大日本印刷は、2010年10月5~9日に幕張メッセで開催されたCEATEC JAPAN 2010で、服薬管理用の電子パッケージ「Your Manager」を展示した。薬を取り出すと、その部分の配線が切断されるため、これを検知して薬を取り出したことを把握、記録する。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101007/186317/

 

●サンメッセ、ICタグのアンテナをインク印刷で製造(岐阜新聞)

2010年10月13日

サンメッセ社は岐阜大学工学部の吉田弘樹准教授との共同研究で、ICタグに使われるアンテナ部分を、導電性インクを使って印刷で製造する技術を開発した。直接紙に印刷することから、用途に応じた形状の開発が行いやすく、従来の印刷機を活用できるなどの利点がある。

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20101013/20101013090111884.shtml

 

●ThinFilm社、印刷メモリ開発強化の為にPARCと提携(ThinFilm社プレスリリース)

2010年10月13日

ThinFilm社は、PARC(パロアルト研究所)と提携していることを発表した。PARCの印薄膜トランジスタ技術とThinfilm社の印刷メモリ製品を組み合わせることで、統合されたシステムの開発が可能になるとしている。

http://www.thinfilm.se/news/38-press-releases/220-thinfilm-works-with-parc-t

 

●PlasticLogic社、有機エレクトロニクス開発に向けてライプニッツ研究所と提携(PlasticLogic社プレスリリース)

2010年10月18日

PlasticLogic社とドレスデンでポリマー開発するライプニッツ研究所が、提携を結んだことを発表した。研究期間は、三年に設定されており、有機電子製品の新しい評価法の作製と有機絶縁材料の開発を行う。これらの材料は、PlasticLogic社のフレキシブルディスプレイなどでの使用を想定している。

http://www.plasticlogic.com/news/pr_ipf_oct182010.php

 

●オランダKjellander博士らがインクジェット印刷により高性能TFTを開発(Advanced Materials)

2010年10月19日

オランダKjellander博士らは、溶媒を吸収する絶縁性薄層へ有機半導体インクを連続的にインクジェット印刷した、高性能有機トランジスタの開発を報告した。絶縁層がインクの局所的な溶解をコントロールすることで、インクが効率的に広がり、高いリムを有する特徴的な環状構造が乾燥中にできあがる。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201001697/abstract

 

●ソニー、色素増感型太陽電池の変換効率9.5%に向上(化学工業日報)

2010年10月21日

ソニーは、色素増感型太陽電池(DSC)モジュールの光電変換効率を更新、9.5%に引き上げた。この値は、使用する色素の見直しなど要素技術のマイナーチェンジの積み上げによって実現した。今後は数年内を目処に、製造コスト50円/Wを下回る量産技術の実用化を目指す方針。

http://www.chemicaldaily.co.jp/news/201010/21/04601_2131.html

 

●山形大研究拠点、欧州から有機太陽電池の権威招へい(日本経済新聞)

2010年10月21日

山形大学は、有機太陽電池研究の第一人者、オーストリアのリンツ大学(ヨハネス・ケプラー大学)のN・S・サリチフチ教授を2011年1月にも山形大教授に招へいする見通 しとなった。同大の重要研究テーマの一つ、有機太陽電池部門の統括責任者に就任する。同センターは印刷技術を応用した製造プロセスの開発などを目指す。

 

●名古屋大学、塗布法でカーボンナノチューブTFT作製(日経産業新聞)

2010年10月21日

名古屋大学の篠原久典教授らはカーボンナノチューブ(CNT)を用いた塗布型の高性能TFTを開発した。このTFTの性能はアモルファスシリコン製のTFTを上回り、多結晶シリコン製に匹敵する。半導体のナノチューブの純度を99%以上にしたことで高性能TFTができた。

http://nano.chem.nagoya-u.ac.jp/japanese/

 

●ninctac社 、銀ナノ粒子で導電性接合材料を開発(化学工業日報)

2010年10月22日

ナノ材料開発を手掛けるninctac社は、銀ナノ粒子を使った高強度の導電性接合材料を開発した。ハンダを複合化することによって優れた電導性、耐熱性などを維持しながら、銀ナノ粒子の課題であった材料自体の接合強度を改善することに成功した。

http://www.chemicaldaily.co.jp/news/201010/22/01601_2131.html

 

●セイコーエプソン社、台湾奇菱科技社と電子ペーパーで連携(化学工業日報)

2010年10月22日

セイコーエプソン社は奇菱科技(CHILIN)社と産業分野向け電子ペーパー端末の部品供給で連携すると発表した。セイコーエプソン社のコントコーラーIC、奇菱科技の電子ペーパーディスプレイを組み合わせてセットとして提供していく。

 

●物質・材料研究機構、太陽電池向け吸収波長の広い増感色素を開発(日刊工業新聞)

2010年10月25日

物質・材料研究機構次世代太陽電池センターの韓礼元センター長らの研究グループは、色素増感と呼ばれるタイプの太陽電池の材料として、近赤外領域の光で電気を発生する効率が高い新たな色素を開発した。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720101025aaam.html

 

●アメリカRouhi博士らがCNT半導体インクで高性能TFTを開発(Advanced Materials)

2010年10月26日

University of California-IrvineのRouhi博士らは、高純度化半導体性カーボンナノチューブ(CNT)を溶液プロセスで塗布することで、高移動度・高オンオフ比TFTを開発した。これは、CNT半導体インクにおいて、移動度とオンオフ比のトレードオフを初めて回避した重要な研究成果である。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201003281/abstract

 

●アルバック社、高精度インクジェットプリンティングシステム「S-200」の販売を開始(アルバック プレスリリース)

2010年10月27日

アルバック社は、インクジェット用インクの研究・開発、プリンタブルエレクトロニクスのプロセス開発、インクジェットによる試作、量産検証にと幅広く使用できる、インクジェットプリンティングシステム「S-200」の販売を開始した。

http://www.ulvac.co.jp/information/news/2010/20101027.html

 

●物材研・太陽誘電社、透明でも高性能な高周波素子を開発(独立行政法人物質・材料研究機構プレスリリース)

2010年10月28日

独立行政法人物質・材料研究機構 光材料センターおよび、センサ材料センターは、太陽誘電社と共同で、微細な金属配線と酸化物透明導電体からなるハイブリッド構造を開発した。本技術は、透明な高周波デバイスを製造するための基本技術となる。

http://www.nims.go.jp/news/press/2010/10/p201010280.html

 

●テキサス大学オースティン校のDreyerら、グラフェン酸化物のアルコールによる還元方法を開発(Journal of Materials Chemistry)

2010年10月28日

テキサス大学オースティン校のDreyerらは、市販のアルコールによってグラフェン酸化物を還元する方法を開発した。得られた高炭素比(C:O = 30:1)の炭化物をウルトラキャパシタの電極として評価すると、高導電性(4600S/m)・高比静電容量(35F/g)を示した。

http://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2011/JM/C0JM02704A

 

●VTTのAllenら、銀ナノ粒子インク用の加熱不要なインクジェット紙を開発 (Nanotechnology)

2010年10月29日

フィンランドVTTのAllenらは、加熱なしで導通可能な銀ナノ粒子用インクジェット基板を開発した。この基板へ銀ナノ粒子インクを垂らすと、ポーラス受理層がインク溶媒を吸収するため、配線を描画すると同時に加熱なしで 10-6Ω・cmオーダーの体積抵抗率が得られる。

http://iopscience.iop.org/0957-4484/21/47/475204

 

●PVflex社、フレキシブルCIGSモジュールのIEC 61646と61730認証取得 (PVflex社プレスリリース)

2010年11月1日

PVflex社は、屋根の上にフレキシブルなCIGSモジュールを取り付ける実地試験を行い、IEC(国際電気標準会議)の61646と61730認証を取得した。

http://www.pvflex.com/eng/presse-news.html

 

●<特集記事>光学・機能フィルムの用途別最新技術動向(月刊ディスプレイ11月号)

2010年11月1日

透明導電性フィルムや低反射フィルム・光学粘着フィルムなどの光学・機能フィルムの用途別の最新の技術動向に関する記事。

http://www.techno-times.co.jp/b-con2010.htm#10-09

 

●阪大・山形大・大日本印刷、従来の5倍の電流を流すことができる有機トランジスタを開発(日経産業新聞)

2010年11月1日

大阪大学の横山正明特任教授や山形大学の中山健一准教授、大日本印刷社などは、従来の5倍以上の大電流を流すことができる有機トランジスタを開発した。炭素系ナノテクノロジー素材を利用した新構造で実現した。

 

●米NovaCentrix社、金属インクの低温焼結法で米特許賞を受賞(NovaCentrixプレスリリース)

2010年11月2日

米NovaCentrix社は「Electrical, Plating and Catalytic Uses of Metal Nanomaterial Compositions」というタイトルの特許で米特許賞を受賞したと発表。この技術はフラッシュランプを用いて金属インクを焼結する方法である。

http://www.novacentrix.com/cushy/home-news_33_47917506.pdf

 

●Texas A&M大のGlrulanら、高ガスバリア性を示すナノクレイLbL透明フィルムを開発(Nano letter)

2010年11月3日

Texas A&M大のGlrulanらは、ポリエチレンイミンなどを用いモンモリロナイトナノクレイをLayer-byLayer法で積層し、フレキシブルで透明なスーパーガスバリア膜(厚さ51nm)を作製した。このフィルムのガスバリア性は、酸化ケイ素やポリビニルアルコール(PVOH)を下回る10-5 cm3/m2/day/atm以下であった。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nl103047k

 

●Thinfilm社、大手玩具メーカーから初めての受注を獲得(Thinfilm社HP)

2010年11月4日

Thinfilm社はアジアの大手玩具メーカーから電子ラベルとコントローラーの受注を獲得したことを発表した。Thinfilm社は印刷技術を用いて不揮発性メモリを作製するメーカー。

http://www.thinfilm.se/news/38-press-releases/225-first-order-for-thinfilm-memory-controller

 

●日米欧、着る多機能「ナノボーグ」の研究加速(日刊工業新聞)

2010年11月4日

日米欧で、あらゆる機能をウェアラブルにしようという研究が進んでいる。ナノテクノロジーに詳しい東京工業大学の谷岡明彦教授は各機能の技術をまとめた服を「ナノボーグ」と名付けた。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0320101104eaah.html

 

●理化学研究所、光を運動エネルギーに変える新高分子素材を開発 (理化学研究所プレスリリース)

2010年11月5日

理化学研究所は、光で構造が変化する高分子「ポリマーブラシ」を大面積で3次元的に一挙に配列させる手法を開発した。この手法は、有機薄膜太陽電池をはじめとする次世代の機能材料の開発にも革新をもたらすと期待されている。

http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2010/101105/index.html

 

●阪大、企業と連携、電子印刷技術の国際標準を作成(時事通信)

2010年11月8日

大阪大学の菅沼克昭教授や東京大学、電子印刷関連の企業約100社などが連携し、印刷技術の国際評価基準を作ることが明らかになった。将来的に国際機関に働き掛けて日本主導で基準の標準化を実現し、世界市場への本格的参入を目指す。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201011/2010110800029

 

●東大関谷ら、「ウルトラ・フレキシブル」な有機トランジスタを開発 (Nature Materials)

2010年11月8日

東京大学の関谷らは、曲率半径が0.1~0.3mmと非常に小さく、「折り曲げても丸めても特性が劣化しない」有機CMOSリング・オシレータやTFTアレイ・シートを開発した。さらにそれを利用した医療用の機能性カテーテルを試作した。

http://www.nature.com/nmat/journal/vaop/ncurrent/abs/nmat2896.html

 

●Konarka Technologies社、Nu Energy社と提携(Konarka Technologies社プレスリリース)

2010年11月8日

米Konarka Technologies社は、豪州の太陽電池市場に進出する為、豪州Nu Energy社と提携たと発表した。両社の提携は、豪州国内の商業や住宅の施設に太陽電池を広められる経路となると期待される。

http://www.konarka.com/index.php/site/pressreleasedetail/konarka_and_nu_energy_announce_partnership

 

●Plastic Logic社、ナノテクノロジー社と提携(Plastic Logic社プレスリリース)

2010年11月9日

露ナノテクノロジー社と英Plastic Logic社は、次世代の電子ディスプレイを作製する為、提携したと発表した。ロシアでのプラスチックエレクトロニクス産業の拠点となる模様。

http://www.plasticlogic.com/news/pr_rusnano_nov92010.php

 

●カルガリー大のGelvesら、銅ナノワイヤーEMIシールドを開発(Journal of Materials Chemistry)

2010年11月9日

カナダ カルガリー大のGelvesらは、銅ナノワイヤーとポリスチレンナノコンポジットから蜂の巣状格子構造を形成し、EMIシールド(10^4S/m)を作製した。なお、本材料の透明性に関しては、報告はされていない。

http://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2011/JM/c0jm02546a

 

●AUO社、最新のディスプレイ技術を紹介(AUO社プレスリリース)

2010年11月9日台湾AU Optronics(AUO)社はFPD International 2010にて、電子基板用32インチマルチタッチパネル、柔軟なTFT電子ペーパーなど最新のディスプレイ技術を発表した。

http://auo.com/?sn=111&lang=ja-JP&c=25&n=1003

 

●日本ゼオン社、塗布型の有機絶縁材料を開発(日本ゼオン社プレスリリース)

2010年11月10日

日本ゼオン社は、有機ELディスプレイの画素分離膜として活用できる塗布型の有機絶縁材料「ゼオコート」を開発した。ゼオコートは液状で、様々な印刷方法で塗布が可能であるため、フィルム基板を用いたフレキシブル基板にも応用できるという。

http://www.zeon.co.jp/press/101109.html

 

●米NanoIntegris社が金属型と半導体型のカーボン・ナノチューブを高純度に分離(日経Tech-On!)

2010年11月10日

米NanoIntegris社は、高純度の単層カーボン・ナノチューブ(SWNT)やグラフェンの水溶液各種を出展した。SWNTは半導体型と金属型をそれぞれ99%の純度で分離でき、グラフェンは1層から多層まで任意の厚みのものを選択的に製造できるとする。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101110/187306/

 

●Samsung Mobile Display社、WVGA対応のフレキシブル有機ELを発表(日経Tech-On!)

2010年11月10日

韓国Samsung Mobile Display社は、表示部を曲率半径10mmで曲げられる4.5型の有機ELパネルを出展した。画素数が800×480(WVGA)と、現行のスマートフォンや携帯電話機並みに高いのが特徴。開発品の厚さは240um。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101110/187280/

 

●Carestream Health社、PET基板透明導電膜を開発 (Carestream Health社プレスリリース)

2010年11月10日

Carestream Health社は、FPD International 2010にて、従来の酸化インジウムスズ(ITO)フィルムに代わる新しい透明導電膜Flexx(tm)を発表した。PET基板にロール・トゥ・ロール方式で製造することが可能。

http://www.carestreamhealth.com/publicNewsReleases.aspx?vertical=news&id=449431

 

●世界初、Lumiotec社が照明用有機ELパネルを量産出荷(Lumiotec社プレスリリース)

2010年11月10日

照明用有機ELパネル専業のLumiotec社は、2011年1月からサイズの異なる有機ELパネル5モデル10タイプの出荷を開始する。照明用有機ELパネルの量産出荷は今回が世界初。

http://www.lumiotec.com/activity/10/nr11.html

 

●LG Display社が「世界最大」をうたう19型のフレキシブル電子ペーパー(日経TechOn!)

2010年11月11日

韓国LG Display社.は、「世界最大」をうたう19型のフレキシブル電子ペーパーを出展した。保護フィルム含めた厚さは0.601mm。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101111/187321/

 

●Chimei社、カーボン・ナノチューブによるタッチ・パネルを出展(日経Tech On!)

2010年11月11日

台湾Chimei Innolux社(奇美電子)社は、カーボン・ナノチューブ(CNT)を導電材料として利用したタッチ・パネルを出展した。パネル単体の出展だけでなく、スマートフォンなどに組み込んでその動作を実演した。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101111/187326/

 

●セイコーエプソン社と東京エレクトロン社、有機ELで連携(エプソン社プレスリリース)

2010年11月11日

セイコーエプソン社と東京エレクトロン社は、11日大型有機ELディスプレイの製造技術を共同で開発すると発表した。今回の連携は、エプソンのインクジェット技術と東京エレクトロンの製造装置技術を組み合わせることで、大型有機ELパネルの量産技術を目指す。

http://www.epson.jp/osirase/2010/101111_2.htm

 

●王子製紙社、ICOフィルム代替の透明導電フィルムを出展(日経Tech-On!)

2010年11月11日

王子製紙社は、導電性高分子を材料に用いた「有機透明導電性フィルム」を出展した。従来品より光透過性を高めた。この有機透明導電性フィルムは導電性樹脂の一つであるPEDOT:PSSを基にしたフィルムである。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101111/187351/

 

●「手作業でも30umの線幅/線間隔を形成できる」、アサダメッシュが手刷りのスクリーン印刷を実演(日経Tech-On!)

2010年11月11日

アサダメッシュ社は、手作業で30umの線幅/線間隔を形成できるスクリーン印刷のデモを行った。参加者は、自らの手でスキージを動かし、線幅/線間隔30umのスクリーン印刷を体験した。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101111/187350/

 

●Samsung社、印刷法で製造した19型有機ELテレビを出展(日経Tech On!)

2010年11月11日

韓国Samsung Electronics社は、印刷法で製造した有機ELパネルを利用した19型テレビの試作品を出展した。このテレビに、「インクジェット法で製造した」というアクティブ・マトリクス型有機ELパネルを使用。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101111/187327/

 

●東京エレクトロン社とセイコーエプソン社、有機ELディスプレイ製造技術の共同開発契約を締結(エプソン社プレスリリース)

2010年11月11日

東京エレクトロン社とセイコーエプソン社は、有機ELディスプレイ製造技術の共同開発契約を締結した。セイコーエプソン社のインクジェットを用いた有機ELディスプレイ製造技術と、東京エレクトロン社の装置技術を融合させる。

http://www.epson.jp/osirase/2010/101111_2.htm

 

●独ISE Kontermannら、シリコン基板上の銀の接触抵抗を測定(Applied physics Letters)

2010年11月11日

独Fraunhofer Institute for Solar Energy Systems (ISE)のKontermannらは、銀クリスタルとシリコン基板の界面での接触抵抗の測定をマイクロメーターレベルで成功した。

http://apl.aip.org/resource/1/applab/v97/i19/p191910_s1

 

●FHR Anlagenbau GmbH社、CIGS薄膜太陽電池工場のR2Rコーティングシステム受注(FHR Anlagenbau GmbH社プレスリリース)

2010年11月15日

独FHR Anlagenbau GmbH社はCIGS はSolarion AG社からCIGS薄膜太陽電池工場のR2Rコーティングシステムに関する大規模な受注を受けた。

http://www.fhr.de/cms/en/43/Press-releases/155/More%20details#155

 

●カーボンナノチューブ・ナノサイズの銀のRoHS規制の見送り(日刊工業新聞)

2010年11月16日

カーボンナノチューブやナノサイズの銀は、欧州の特定有害物質規制「RoHS」改正の焦点となっていた。しかし、健康に与える悪影響が適切に評価できないことや研究の停滞への懸念等の理由で、これらの物質の使用禁止措置は見送られる事となった。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0520101116caad.html

 

●ジオマテック社が静電容量式タッチパネルなどロール式薄膜加工を開始(化学工業日報)

2010年11月18日

ジオマテック社は、静電容量方式のタッチパネルなどフィルム基板へのロール・トゥ・ロール薄膜加工を開始した。独自仕様の量産向け製膜機を赤穂工場(兵庫県赤穂市)に導入、先月から試運転を開始。

 

●クラレ社がフィルム状センサ開発(クラレ社プレスリリース)

2010年11月19日

クラレ社は、独自の高分子材料を用いて、曲がると電圧が発生するフィルム状のポリマーセンサを開発した。このセンサは、変形量に応じて発生する電圧が増減し、変形した状態では、ほぼ一定の電圧を継続的に発生させることができる。

http://www.kuraray.co.jp/release/2010/101119.html

 

●浙江大 Niuら、発光する紙を開発(Journal of Materials Chemistry)

2010年11月19日

中国浙江大のNiuらは、セレン化カドミウムナノ粒子を使った発光する紙を開発した。ゾルゲル法でチタン触媒を紙の上にプレコートし、セレン化カドミウムナノ粒子を紙繊維に堆積させた。

http://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2011/JM/c0jm02356f

 

●物材機構と北大、超薄膜型の光電変換素子を開発(物質・材料研究機構プレスリリース)

2010年11月22日

物質・材料研究機構と北海道大の池田准教授らの研究グループは超薄膜型の光電変換素子で光の利用効率を高める手法を開発した。金電極の表面に形成した単分子の有機化合物を金ナノ粒子で挟んだ構造を用いると、金ナノ粒子が無い場合の20倍の光電流を示すという。

http://www.nims.go.jp/news/press/2010/11/p201011220.html

 

●Creative Materials社、新規導電性接着剤を開発(Printed Electronics World)

2010年11月24日

米Creative Materials社は、印刷用2液性エポキシインク、125-26A/B119-44を開発した。透明導電膜や低表面エネルギーの基板などの基材に優れた密着性を備えており、タッチスクリーン、太陽電池回路、およびRFIDなどの多くの印刷エレクトロニクス製品に適用できる。

http://www.printedelectronicsworld.com/articles/electrically-conductive-fine-line-epoxy-ink-for-printed-electronics-00002841.asp?rsstopicid=89

 

●オーストラリア政府、布地や衣服の電子化プロジェクトに資金供給 (Electronics News)

2010年11月26日

オーストラリア政府は着用者の位置情報を読み取るRFID技術を取り入れた衣服のプロジェクトと太陽光発電用の特殊コーティング繊維のプロジェクトに資金提供すると発表した。

http://www.electronicsnews.com.au/news/electronics-and-textiles-meet-in-new-projects

 

●NIMS塚越・広大瀧宮教授ら、溶液から高移動度有機トランジスタを開発(物質・材料研究機構プレスリリース)

2010年11月29日

物質・材料研究機構 塚越氏らは、広島大学の瀧宮教授と共同で、溶液から有機結晶トランジスタを作る溶液プロセスを開発し、世界最高の電界効果移動度を有する有機トランジスタを基板上に直接作ることに成功した。有機溶媒に溶かした材料を基板上に滴下し、溶媒蒸気を短時間当てると、有機分子同士が自発的に重なって結晶を作る自己組織化する。

http://www.nims.go.jp/news/press/2010/11/p201011290.html

 

●Applied Nanotech Holdings社、銅メッシュ透明導電膜を開発(Applied Nanotech Holdings社プレスリリース)

2010年11月30日

米Applied Nanotech Holdings社は、自社製の銅インクCu-i70をPET基板に印刷することで、銅メッシュ透明導電膜(EXCLUINT)を作製した。EXCLUINTは、シート抵抗0.1Ω/□以下、透過率80%(基板込み)という特性がある。

http://www.appliednanotech.net/news/101130_Exclucent.php

 

●PARC、Soligie社とプリンテッドエレクトロニクス事業で提携(PARDプレスリリース)

2010年11月30日

米PARC(パロアルト研究所)は、米Soligie社と提携を結んだことを発表した。今回の提携は、プリンテッドエレクトロニクス技術や機能の実用化を推進することが目的である。

http://www.parc.com/news-release/42/parc-and-soligie-to-commercialize-printed-electronics-technologies-by-completing-concept-to-market-ecosystem.html

 

●Printechnologics社と3M社、タッチスクリーン向け新技術を開発(Printechnologics社プレスリリース)

2010年12月1日

独Printechnologics社と米3M社は、紙やダンボールに印刷された非表示のデジタル情報をタッチするだけで読み取ることが出来る新技術、AirCodetouchを開発し、それを主力に新会社を設立したと発表した。AirCode touchは、iphoneやAndroid携帯でも利用できる。

http://www.printechnologics.com/en/press/2010-12-01-aircode-touch-available-today

 

●DIC社、2011年販売開始を目指し、銀ナノ粒子インクのパイロット生産開始(DIC社プレスリリース)

2010年12月1日

DIC株式会社(大日本インキ)は、R&D本部で開発したナノ銀粒子分散体の商業販売を伴うパイロット生産を11月末より開始した。この材料は、インクジェット印刷や高精細転写印刷(幅5μm)が可能であり、有機TFTやICタグなどの各種電子材料向け電極・配線材料への需要が

見込まれ、2011年に年間5億円の売り上げを目指す。

http://www.dic.co.jp/release/html/20101201_01.html

 

●フレキシブル、酸化物TFT、液晶配向、3Dの注目新技術に注目(IDW2010レポート Tech-On!)

2010年12月3日

ディスプレイ関連の国際会議「17th International Display Workshops(IDW ’10)」が2010年12月1から3日まで福岡国際会議場で開かれた。本記事では、フレキシブルとOLED(有機EL)、AMD(アクティブ・マトリクス・ディスプレイ)とOLED、LCT(LC Science and Technologies)セッションでの、注目技術をいくつかピックアップして紹介している。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101203/187909

 

●Reebok社、次世代の競技用スポーツウェア、器具の開発のため、MC10との共同開発を発表(Reebok社プレスリリース)

2010年12月9日

米Reebok社は、米MC10社と次世代の競技用スポーツウェア、器具を共同開発することで合意した。Reebok社のスポーツウェア、器具とMC10社の伸縮する電子回路技術を組み合わせることで、各種のセンサ機能付きシューズやシャツなどを1~2年以内に開発するという。

http://corporate.reebok.com/en/news/MC10_Announcement.asp

http://www.plusplasticelectronics.com/smartfabricstextiles/reebok-announces-partnership-with-smart-fabric-developer-21029.aspx

 

 

 

2010/07/01 No.6-9(2010年7-10月)

 

●韓国浦項工大 Cho博士らが、シングルドロップでのインクジェット印刷により有機トランジスタを作製(Advanced Functional Materials)

2010年7月30日

浦項工科大学校のCho博士らのグループは、半導体ナノワイヤ(P3HT)と絶縁性ポリマー(ポリスチレン)を混ぜたインクを用い、有機トランジスタをインクジェット印刷によって作成した。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adfm.201000528/abstract

 

●有機薄膜太陽電池の光・電子機能素材の動向と研究開発(月間 ディスプレイ8月号)

2010年8月1日

低バンドギャップを有する共役系高分子を用いた有機薄膜太陽電池に関する概略。高分子型有機薄膜太陽電池はスクリーン印刷やインクジェットなどのプリント技術によるロール・ツー・ロール生産が可能であり、低コストでの量産化が可能である。また、作製プロセスでは高温加工を必要せず、基板にプラスチックなどを用いることが可能となる。そのため、有機薄膜太陽電池は安価で軽量で柔軟性のあるフレキシブル太陽電池として注目されている。

http://www.techno-times.co.jp/display-backissue.htm

 

●大面積色素増感型太陽電池の開発状況(月間 ディスプレイ8月号)

2010年8月1日

色素増感型太陽電池の大面積化技術に関する解説。色素増感型太陽電池は次世代の低コスト太陽電池として期待されているが、その実用化には素子の大面積化が必要不可欠である。小型素子の特性を実用的な大面積素子に反映させる技術に関して解説を行う。

http://www.techno-times.co.jp/display-backissue.htm

 

●インクジェット技術による電子回路設計支援ツール、開発した図研とアルバックに特徴を聞く(日経Tech-On!)

2010年8月2日

図研はアルバックと協力して開発した、インクジェット技術による電子回路製造などに向けたデータ作成支援ツール「DFM Center for Inkjet」を発表した。配線などの設計データを効率よくインクジェット装置でのインク吐出パターンに変換できる。このツールを使うことで、インク着弾の最適化が容易に実現できる可能性がある。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100728/184628/?ST=edaonline

 

●有機太陽デバイス研究の新機構、中堅中小企業の開発研究支援で実現(化学工業日報)

2010年8月3日

大阪府立大学は1日付で、関西の中堅中小企業の開発研究を支援する新機構「機能性有機材料開発センター」を開設した。有機太陽電池、2次電池、薄膜白色光源などをテーマに掲げ、関係企業と連携して研究開発に取り組む。

 

●色素増感太陽電池セルの0.5mm以下の薄膜化に成功(日刊工業新聞)

2010年8月3日

東京大学の瀬川浩司教授らの研究グループは蓄電機能付色素増感型太陽電池の薄型化に成功した。くし型をした対向電極と蓄電用電極を同一基板上に交互にかみ合わせて配置することで実現した。電解質が1種類で済むため、セルの容積が減り従来1mmだったセルの厚さが0.5mm以下になる。

 

●山形大学、有機エレクトロニクス研究を推進(日刊工業新聞)

2010年8月3日

山形大学は2日、有機トランジスタを使った折り曲げ可能なディスプレイの開発の第一人者でNHK放送技術研究所部長を務める時任静士氏を同大工学部の卓越研究教授に招いたと発表した。産業界との連携経験が豊富な時任教授の起用で、同大学の強みである有機エレクトロニクス分野の研究開発を加速し大型有機フレキシブルディスプレイの実用化を進める。

 

●山形大学、有機エレクトロニクスの世界拠点設立(日刊工業新聞)

2010年8月4日

山形大学は年内完成予定の新施設「先端有機エレクトロニクスセンター」にノーベル賞級の研究者を国内外から集めてドリームチームを結成する。地域の企業などとも連携を図り、太陽電池、照明、ディスプレイの3大分野を核に、有機デバイスの実用化を強力に進める。

 

●有機エレクトロニクス、オールジャパンで実用化へ(化学工業日報)

2010年8月4日

有機エレクトロニクス技術を用いて、企業化、新産業創出を目指すオールジャパンのプロジェクトが始動する。山形大学、山形県、科学技術振興機構を中心に材料、印刷、電機、フィルム、装置など関連する企業が結集、産学官連携で塗布型の有機太陽電池、有機EL(エレクトロルミネッセンス)、照明、フレキシブルディスプレイ、有機メモリーの実用化を推進する。

 

●茶久染色、カーボンナノチューブ導電繊維、専用工場で量産体制(日刊工業新聞)

2010年8月4日

茶久染色はカーボンナノチューブを被覆した導電性繊維「CNTEC」の月生産量600kgの量産を始める。同製品は北海道大学大学院やクラレリビング(大阪市北区)と共同開発した。ポリエステルのマルチフィラメン単糸にCNTを分散した溶液で被覆した。やわらかな風合いで、引っ張っても抵抗値の変化がほとんどない。

 

●色素増感太陽電池製造企業であるSolarPrint社が商業規模の色素増感太陽電池デバイス生産計画を発表(+PlasticElectronics)

2010年8月5日

色素増感太陽電池製造会社であるSolarPrint社は色素増感太陽電池デバイスを商業規模で生産する計画を発表した。現在、ガラスベースの太陽電池の製造ラインを試験的に稼働させているSolarPrint社は、ダブリンに拠点を置く製造ラインを2011年の後半に稼働開始し、その結果、年間10万単位で製造可能になると予想されている。SolarPrint社は独立型ソーラー充電器や総合電源といった家電製品へのエネルギー供給に焦点を置いている。

http://www.plusplasticelectronics.com/energy/dye-sensitised-solar-cell-company-entering-commercial-manufacturing-16199.aspx

 

●ナノ粒子関連の研究開発加速に向け、米国ナノグラム・コーポレーションを買収 (帝人プレスリリース)

2010年8月9日

帝人株式会社は、プリンテッド・エレクトロニクス市場の拡大に対応するため、半導体用シリコンインクの研究開発を促進する。ナノ粒子製造技術に秀でたナノグラム・コーポレーションを完全子会社化することで、シリコンインク開発のスピードアップ及び各社への早期提供を期待している。

http://www.teijin.co.jp/news/2010/jbd100809.html

 

●PlasticLogic社、次世代製品開発へ移行 (Plastic Logic社プレスリリース)

2010年8月10日

Plastic Logic社は、その製品戦略を改正させ、次世代のeリーダープラスチックエレクトロニクスベースの製品を市場に投入すると発表した。その結果、今年1月に発表した電子媒体「QUE」出荷を、取りやめることなった。

http://www.plasticlogic.com/news/pr_2g_aug102010.php

 

●DCU、オール印刷コレステロールセンサを開発 (Dublin City University)

2010年8月12日

ダブリン大学は、欧州共同で、印刷コレステロールセンサを用いた検査を行ったと発表した。

医学診断研究所(BDI)のDr. Tony Killardは、コレステロール測定などの血液検査をプリンテッド・エレクトロニクスの技術を使用して開発した。開発したセンサは、印刷ディスプレイと印刷バッテリーで構成されており、遠距離の医師とも連絡が出来るようになっている。

http://www.dcu.ie/news/2010/aug/s0812.shtml

 

●英国発、印刷照明パネルを開発 (Printed Electronics world)

2010年8月13日

英国政府の資金援助を受けて、今年11月に英国初の印刷照明パネルの開発が始まる。開発に先立ち、ポリマー発光ダイオード(PLED)のテスト印刷を行う予定で、ダラム、イギリスに拠点を置くエレクトロニクス技術センター(PETEC)が行う。同センターは、国家設計、開発、試作機能を担当する。

http://www.printedelectronicsworld.com/articles/uks-first-printed-lighting-panel-to-start-in-november-2010-00002532.asp?rsstopicid=89

 

●Enfucell製SoftBattery、最新式エレベーターに利用(Enfucellプレスリリース)

2010年8月17日

Enfucellが開発したSoftBattery ®を組み込んだKONE製最新エレベーターが上海万博フィンランドパビリオンで紹介された。SoftBattery ®は、柔軟で環境にやさしい薄型電池である。電子ペーパーディスプレイ、RFIDチップで構成された薄型ユーザーインターフェイスの中に利用される。

http://www.enfucell.com/enfucells-softbatteryr-empowers-kones-new-destination-concept-at-shanghai-world-expo-2010

 

●早稲田大 竹延教授らが、インクジェット印刷によりカーボンナノチューブTFTを作製(Advanced Materials)

2010年8月20日

早稲田大学の竹延博士らのグループは、シングルウォールカーボンナノチューブ分散液をPET基板上にインクジェット印刷して(プロセス温度80度)、薄膜トランジスタを作成した。作成した薄膜トランジスタは、移動度1.6-4.5cm^2/Vs、オンオフ比10^4-10^5を示し、既存の有機薄膜トランジスタを凌ぐ性能である。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201000889/abstract

 

●CIGS太陽電池の変換効率における世界記録達成 (ZSWプレスリリース)

2010年8月23日

ドイツの太陽エネルギーセンターや水素研究所、ZSWの科学者達は、20.3%もの変換効率を持つ薄膜太陽電池を開発した。彼ら自身が持っていた世界記録を超え、シェアが最大の多結晶水晶太陽電池との差を0.1%にまで縮めた。

http://www.zsw-bw.de/index.php?id=109&L=1

 

●印刷技術で作製した曲げられる電池残量計を発売(Printed Electronics NOW)

2010年8月25日

LCR Hallcrestは印刷技術で作製した軽量で曲げられる電池残量計を発売した。

サーモクロミック材料を用いたディスプレイの点灯により電池の残量が示される。

http://printedelectronicsnow.com/articles/2010/08/lcr-hallcrest-adapts-thermochromic-expertise-to-pr

 

●過酷な使用環境に耐える有機EL照明用薄膜封止技術を開発 (半導体産業新聞)

2010年8月25日

ベルギーのオープン・イノベーション研究施設「ホルストセンター」は、フレキシブル有機ELの薄膜封止技術の信頼性向上を目指し、機能性化学品メーカーのハンツマン アドバンスト マテリアルズ社と共同で有機EL用封止技術を開発した。世界3大レース「ル・マン24時間レース」に出場したフランスチームの車両に採用され、その信頼性の高さを証明した。今後は、自在に切って貼り付けることのできる有機ELパネルの実用化を目指す。

 

●香港理工大学、有機トランジスタの性能を大幅に向上 (香港理工大学プレスリリース)

2010年8月26日

香港理工大学(PolyU)は、銀ナノ粒子の層を挟むだけで、有機トランジスタの性能を大幅に向上させることを発見した。この発明は、タッチスクリーンや電子書籍などにも活用できると話している。

http://www.polyu.edu.hk/cpa/polyu/index.php?press_section=&press_category=All&press_date=&mode=pressrelease&Itemid=223&option=com_content&press_id=1948&lang=en

 

 

●凸版印刷株式会社、ICタグ用アンテナを紙器へ直接印刷する技術を開発 (凸版印刷株式会社プレスリリース)

2010年9月1日

凸版印刷株式会社は、国内で初めて、UHF帯ICタグ用 のアンテナを、フレキソ印刷を用いて製品包装箱などの紙器へ直接印刷する技術を開発した。従来手法のエッチング若しくはスクリーン印刷と比較し、加工・取り付けの手間やコストを大幅に削減することができたという。

http://www.toppan.co.jp/news/newsrelease1090.html

 

●カラーフィルターを用いた酸化物TFT駆動フレキシブル有機ELディスプレイの開発〔大日本印刷〕 在原慶太(月間ディスプレイ9月号)

2009年9月1日

大日本印刷は、フレキシブル基板に酸素・水蒸気に対するバリア性の高いSUS基板を用いてa-IGZO TFTを形成し、白色有機ELとフレキシブルなカラーフィルターを用いたアクティブマトリックス駆動の有機ELディスプレイを開発した。

http://www.techno-times.co.jp/display-latest.htm

 

●液晶の代わりに電子ペーパーを採用(日本経済新聞)

2010年9月6日

セイコーエプソンは斜めからでも数字が読みやすく、きめの細かい絵柄を表示できるデジタル式腕時計を開発した。通常の時計用液晶の代わりにモノクロの電子ペーパーを採用している。

 

●DPVS製商業用フレキシブル太陽電池を発表(DPVS社プレスリリース)

2010年9月7日

デュポン太陽光発電ソリューション(DPVS)は、太陽電池モジュール製造で使用する新しいアイオノマー封止シートを実用化すると発表した。新しいカプセル材は、従来のエチレン酢酸ビニル(EVA)とは異なり、アモルファスシリコンを用いる。キュア処理が不要で、生産性の向上、モジュールのコストを削減する。

http://www2.dupont.com/Photovoltaics/en_US/news_events/article20100907.html

 

●三洋電機、薄膜Si型太陽電池に塗布プロセスを適用 (Tech-on!)

2010年9月8日

三洋電機は、薄膜Si型太陽電池の製造工程の一部に塗布プロセスを適用した成果を初めて公開した。真空プロセスを減らせるため、製造コストの低減が期待できる。1.1m×1.4mの基板を用いた場合、安定化前の変換効率が10.4%になった結果も示した。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100908/185529/

 

●E-Ink社、2010年末にタッチスクリーン機能を備えたカラーの電子ペーパーを製造開始 (Plastic ELECTRONICS)

2010年9月8日

台湾の電子ペーパーメーカーE-Ink社は2010年第4四半期にタッチスクリーン機能を備えたカラーの電子ペーパーを市場に供給すると発表した。

http://www.plusplasticelectronics.com/publishingmedia/touchscreen-and-colour-e-readers-to-be-manufactured-from-2010-17044.aspx

 

●7倍の伸張でも導電性を確保(日刊工業新聞)

2010年9月9日

バイエルマテリアルサイエンス、住化バイエルウレタンと大阪大学産業科学研究所は7倍の長さに伸ばしても電気を通す伸縮する導電性材料を開発した。伸縮するフレキシブル配線も実現でき、折り曲げ部分を有する機器やロール・ツー・ロールでの電子デバイスの製造などに適用できる。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100908/185532/

 

●神戸大とダイキン工業、透明な人感センサを試作(日経Tech On!)

2010年9月10日

神戸大学工学部とダイキン工業は、ほぼ透明でフレキシブルな焦電型赤外センサを試作し、長崎大学での第71回応用物理学会学術講演会で発表した(講演番号:16a-R-11)。今回は、透明な樹脂基板としてPENフィルム、電極や配線として、導電性樹脂のPEDOT:PSS、強誘電体材料としてポリフッ化ビニリデン・三フッ化エチレン共重合体(P(VDF-TrFE))を用いて焦電型赤外線センサを試作した。ただし、性能は市販の焦電型赤外線センサの約1/100に留まった。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100917/185751/

 

●Philips社、世界初のパワーマネジメント電気回路が不要な白色OLEDモジュールを開発(Philips社プレスリリース)

2010年9月13日

Philips社は、パワーマネジメント電気回路が不要な白色OLEDモジュールを世界初に開発した。このモジュールは、パワーマネジメント電気回路を搭載していないため、既存のモジュールと比べると生産コストの削減が可能となり、デザインを自由自在にすることが可能であるという。

http://www.research.philips.com/newscenter/archive/2010/100908-ac-oled.html

 

●業界最薄の金属対応UHF帯ICタグラベルを開発(大日本印刷株式会社プレスリリース)

2010年9月14日

大日本印刷株式会社は、ラベルプリンタで連続発行が可能な、業界最薄の金属対応UHF帯ICタグラベルを開発し、2011年1月に販売を開始すると発表した。今回開発したシステムは、導電材料を独自のパターンでラベル内に積層させることで、金属に密着した状態でも、アンテナが電波を捉え通信を可能にした。http://www.dnp.co.jp/news/1220657_2482.html

 

●TSMC、薄膜太陽電池産業に進出(Printed Electronics World)

2010年9月17日

TSMC(台湾半導体製造会社)は、薄膜太陽電池R&Dセンターおよび研究所を設立した。薄膜太陽電池太陽光発電(PV)市場への企業エントリーを募り進めていく。新事業のTSMC社社長の博士リックツァイは、薄膜太陽電池および薄膜太陽電池モジュールのリーディングカンパニーを目指して取り組むと話している。

 

●Ferro Electronic Materials社、高変換効率太陽電池用の新たな導電性ペーストを開発(Ferro Corporationプレスリリース)

2010年09月20日

Ferro Electronic Materials社は新たなAg、Ag/Alペーストを開発した。今回開発したPS33-650シリーズは、n-タイプ太陽電池、両面受光型太陽電池、そして、交差指型背面接触太陽電池などの新たな高変換効率太陽電池に用いられる新世代の技術で、低い接触抵抗や体積抵抗、優れたアスペクト比によって電気効率を高める。

http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=73886&p=irol-newsArticle&ID=1472566

 

●無機ELと印刷物を組み合わせた“光るポスター”発売(大日本印刷株式会社プレスリリース)

2010年09月21日

大日本印刷株式会社は、高輝度で白色発光する無機ELパネルと印刷物を組み合わせ、図柄がアニメーションのように変化する“光るポスター”を発売した。カラー印刷したポスターの後ろから、無機ELの高輝度な照明光で発光させることで、図柄をアニメーションのように浮き上がらせる。円柱などの曲面への設置も可能となっている。

http://www.dnp.co.jp/news/1221624_2482.html

 

●フライブルク大学、細胞印刷プロジェクトを開始(フライブルク大学プレスリリース)

2010年9月21日

ドイツのフライブルク大学は、生体細胞のデジタル印刷に関する研究プロジェクトをEU第7枠計画プロジェクトのPASCAと共同で開発することを発表した。プロジェクトの中心的なテーマは、マイクロメートルオーダーの微小液滴に閉じ込められた細胞の印刷で、基板上にインクジェット印刷することなどを考えている。

http://www.pr.uni-freiburg.de/pm/2010/pm.2010-09-21.221/

 

●光の波長よりも薄い超薄膜太陽電池は従来の太陽電池の特性をはるかに上回る可能性がある(スタンフォード大学プレスリリース)

2010年9月27日

スタンフォード大学のZongfu Yuらは、光の波長よりも薄い超薄型太陽電池は、従来の太陽電池よりも効率的に光をエネルギーに変換できる可能性を示した。ナノメートルオーダーの世界では、光の振る舞いが変化するため、有機高分子薄膜によって作製された超薄膜太陽電池は従来の太陽電池の10倍ほどのエネルギーを光から取り出せる可能性があるという。

http://news.stanford.edu/news/2010/september/nanoscale-solar-cells-092710.html

 

●Ascent Solar Technologies 社はDisa Solar社と協定を結び、CIGSモジュールの供給を得る(Ascent Solar Technologies 社プレスリリース)

2010年10月5日

Ascent Solar Technologies 社は、Disa Solar社と協定を結んだと発表した。Disa Solar社はAscent Solar社と共に、旅客列車屋根や商業標識構に用いられる、軽く柔軟性のある大電力薄膜CIGSモジュールの供給を始める見込みだ。DisaSolar社との協定によって、 Ascent Solar社はヨーロッパの追加新興成長市場へ近づく機会を得られる。この2つの会社は、フランス地域鉄道会社のSNCFと協力して列車屋根へのPVモジュール集積化も行っている。

http://investors.ascentsolar.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=514394

 

●サムスンと延世大、溶液プロセスでフレキシブルTFTを開発(Advanced Materials)

2010年10月8日

Song博士らは、溶液プロセスで作製した酸化亜鉛トランジスタのフレキシブル性能を

発表した(Advanced Materials 2010年22号4308-4312頁)。このTFTは、曲げ試験を100回行ってもドレイン電流や移動度が変化せず、6.4%の引張ひずみを与えてもその性能は変化しなかった。

 

●3M、 独のプリンテッドエレクトロニクス企業Printechnologicsに投資(Plastic ELECTRONICS)

2010年10月8日

米3Mはドイツを拠点としたプリンテッドエレクトロニクス企業Printechnologicsに投資を行った。Printechnologicsはトレーディングカード、クーポン、チケットなどの紙ベースの製品に導電性インクを用いて電子回路を印刷することで新しい機能を加えた商品を扱っている。

http://www.plusplasticelectronics.com/retailpackaging/confidence-builds-in-paper-electronics-18486.aspx

 

●有機高分子ポリマーを用いたエレクトロクロミック表示材料開発(化学工業日報)

2010年10月8日

日産化学工業は、有機高分子ポリマーを用いたエレクトロクロミック表示材料「HYPERTECH(ハイパーテック)EC」を開発した。高コントラスト、高速応答といった特徴を有し、フィルム状にも加工しやすい。同社は材料開発を進めるとともにデバイス構造の最適化を進め、電子ペーパーとして数年以内の事業化を目指す。将来的にはRGB(赤緑青)の各色を積層することでフルカラー化も期待できるという。

http://www.chemicaldaily.co.jp/news/

 

●今度は電子ペーパーと有機ELの組み合わせ、屋外での視認性が高い電子ポスターを大日本印刷が開発(Tech On!)

2010年10月8日

大日本印刷は、紙の印刷物にツイストボール方式の電子ペーパーと有機ELパネルを組み合わせ“電子ポスター”を開発した(ニュース・リリース)。同社はこれまで発光型のELパネルによる電子ポスターを開発してきたが、新たに反射型の電子ペーパーを組み合わせることで、屋外での視認性を高めた。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101008/186349/

http://www.dnp.co.jp/news/1222298_2482.html

 

●保持電力を必要としない液晶ディスプレイの開発(Printed Electronics World )

2010年10月12日

Cincinnati大学とGamma Dynamics LLCは共同で、画像を保持する際に電力を必要としない液晶ディスプレイを開発した。このディスプレイは、反射性シートの前面と背面の間で着色された流体(インクジェット流体と同様)を移動させることで画像を表示させる。70%を超える白色反射率を示し、動画の再生にも応用できる可能性があるという。

 

 

 

2010/06/01 No.3-5(2010年6-7月)

 

★(社)新化学発展協会所属のプリンタブルWGから委託調査公募のご案内★

(社)新化学発展協会所属のプリンタブルワーキンググループは、平成22年度、公募により『自然を利用したエネルギー分野ならびに省エネルギー分野におけるデバイスに関わる部材について、プリンタブルエレクトロニクス技術の可能性調査』に関する技術委託調査を行うこととした。応募は電子メールにて受け付ける。

(社)新化学発展協会 プリンタブルWG  http://www.aspronc.org/

 

●DuPont社、太陽光発電用研究施設を北米に展開(DuPont社プレスリリースより)

2010年6月7日

DuPont社は急成長している太陽光発電エネルギー市場に向けての材料開発をサポートするために、北米で太陽光発電用研究施設を開設した。

http://onlinepressroom.net/DuPont/NewsReleases/

 

●チッソ、プリンタブルエレクトロニクス本格事業化へ(化学工業日報より)

2010年6月14日

チッソは、プリンタブルエレクトロニクス事業を本格的に推進する。主力市場と位置付け期待している回路基板や液晶パネル向けに加え、太陽電池やセンサー用部材向けでも積極的に展開。各業界で高いシェアを持つメーカーと組み、同社の絶縁性インキなどの製品、技術をデファクトスタンダードとして確立したい考え。2010年度で新規案件10件以上の受注を目指す。

http://onlinepressroom.net/DuPont/NewsReleases/

 

●太陽電池分野で東京エレクトロンとナノ粒子の英Nanoco社が共同開発(日経Tech On!より)

2010年6月14日

ナノ粒子の製造技術を持つ英Nanoco Group plcは、ナノ粒子を使った太陽電池向け薄膜の開発に関して、製造装置メーカーの東京エレクトロンと共同開発契約を結んだ。Nanocoは,東京エレクトロンの太陽電池用製造装置に向けて、ナノ粒子を開発する。 化学プロセスによるバッチ処理で、一度にkgオーダーのナノ粒子を製造できる。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100614/183442/?ref=rss

 

●Thin Film Electronics ASA社のThin film Memory製品がEU規格の玩具の安全性を満たす(Thin Film Electronics ASA社プレスリリースより)

2010年6月18日

Thin Film社の非揮発性メモリ製品が玩具の化学的安全条件EN71-3証明を受けた。

許可の下りた非揮発性メモリ製品は、ロールツーロール方式によって製造されており電子玩具(smart toys)の低コスト化を目指していく。

http://www.thinfilm.se/index.php?option=com_content&view=article&id=211:thinfilmmemoryeucertified&catid=38:press-releases&Itemid=92

 

●韓国SAINTの研究グループが、透明電極用の30インチグラフェンフィルムをロールツーロールプロセスで製造(Nature Nanotechnologyより)

2010年6月20日

SKKU Advanced Institute of Nanotechnology (SAINT)のHongとAhnらの研究グループは、フレキシブルな銅基板の上に化学蒸着法によって成長させた30インチグラフェンフィルムのロールツーロールプロセスとウェットケミカルドーピング方法を開発した。このフィルムは透過率97.4%・シート抵抗率125Ω/□または、透過率90%・シート抵抗率30Ω/□を示す。共著者として、名城大学 飯島先生も名を連ねている。

http://www.nature.com/nnano/journal/vaop/ncurrent/abs/nnano.2010.132.html

 

●プリンタブルからプリンテッドへ「まずは電子書籍と照明から」(日経TechOn!より)

2010年6月22日

プリンテッド・エレクトロニクスの製品化が,電子書籍端末や有機EL照明の分野で始まろうとしている。その一端として、米General Electric Co.(GE社)は2010~2011年にフレキシブル有機EL照明を製品化する。国内ではソニーが2009年6月の組織変更で、フレキシブル有機ELパネルの早期事業化を目指す体制を固めた。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20100616/183500/?ST=device

 

●英Xennia社はReggiani社と共同で布に印刷が可能なインクジェットプリンタを開発(Xenniaプレスリリースより)

2010年6月25日

英Xennia社は、布上にインクジェット印刷が可能なプリンタを開発した。布上に1時間当たり350m2の速度で印刷することが可能であるという。このプリンタによって、機能的衣類を大量生産することができると期待されている。

http://www.xennia.com/uploads/100625-PR-Reggiani.pdf

http://www.plusplasticelectronics.com/smartfabricstextiles/inkjet-printing-on-textiles-has-printed-electronics-potential-15016.aspx

 

●富士フィルム 、太陽電池部材に参入 (日本経済新聞より)

2010年6月24日

富士フィルムは写真フィルムで培った技術を応用し、耐熱性や耐電圧性に優れた防護膜や、発電効率を高める光反射膜など複数の太陽電池用高機能フィルムを開発した。

2011年3月までに量産を開始し、12年度には年間50億円の売上げを目指す。

http://www.nikkei.com/tech/news/article/g=96958A9C93819696E3E1E2E2968DE0E1E2E4E0E2E3E28698E0E2E2E2;da=96958A88889DE2E0E2E5EAE5E5E2E3E7E3E0E0E2E2EBE2E2E2E2E2E2

 

●フレキシブル有機トランジスターメモリ素子の開発(Nano letterより)

2010年6月26日

Kookmin大学のJang-Sik Leeらは、非揮発性で柔軟性に富む、有機メモリ素子を開発した。

有機誘電層上に自己組織化させた金ナノ粒子層を作製し、その層で電子を保持することで情報を記録する。

開発者は今回作製した有機メモリ素子を用いて、オール有機電子デバイスの作製が可能かもしれないと述べている。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nl1009662

 

●太陽電池変換効率の記録更新、米イノバライト約19%達成

2010年6月27日

シリコンインクをベースに高効率の太陽電池材料、テクノロジーのプラットフォームを販売しているイノバライト社は、シリコンインク加工の太陽電池で変換効率19%の新記録を達成したと発表した。

http://www.greentechmedia.com/articles/read/ja-solar-relying-on-innovalight-to-improve-efficiency-to-18.9/

 

◎特集記事「有機半導体とプリンタブルエレクトロニクス」(月間ディスプレイ2010年5月号より)

2010年5月1日発行

月間ディスプレイ5月号で「有機半導体とプリンタブルエレクトロニクス」が特集された。詳細は、月刊ディスプレイ5月号を参照

http://www.techno-times.co.jp/b-con2010.htm#10-05

 

◎特集記事「SID2010」報告(日経エレクトロニクス 6月28日号より)

2010年6月28日

2010年5月23~28日、世界最大のディスプレイ関係の国際会議「SID2010」が開催された。今回のSIDでは、フレキシブル・ディスプレイ関連にも多くの新技術が発表された。本特集では、SID2010の総括を行うとともに、「巻取り可能な有機ELパネル(ソニー)」など特に注目を集めた技術に関して解説を行っている。

http://www.nikkeibpm.co.jp/cs/mag/ele/ne/saishin.html

●三菱重工が厚紙対応のLED-UV枚葉機を発表(印刷タイムズより)

2010年7月1日

三菱重工印刷紙工機械は、厚紙や樹脂原反の印刷に対応するLED-UV乾燥システムを搭載した菊全枚葉機を発表した。対応紙厚は0.04-1.0ミリ。最高印刷速度は毎時1万6200回転。LED光源は薄紙仕様と同じもので、照射波長は385nmである。

http://www.monz.co.jp/2010/07/led-uv-1.html

 

●大日本印刷、太陽電池向け新封止材を開発(大日本印刷プレスリリースより)

2010年7月1日

大日本印刷は結晶シリコン太陽電池向けポリオレフィレン系封止材「CVF1」を開発した。従来のポリオレフィレン系封止材の特性に加え高い透明性、広温度域で優れた柔軟性と耐熱性を備えている。結晶シリコン太陽電池の薄膜化が進み、割れやクラックを防止するためより柔軟性が高い封止材が必要であった。2012年度50億円の売り上げを目指す。

http://www.dnp.co.jp/news/1215956_2482.html

 

●E-Ink社、次世代ディスプレイ技術を発表(E-Ink社プレスリリースより)

2010年7月1日

E-Ink社は、次世代ディスプレイ技術、「パール」の第2四半期のリリースを発表した。

パールを用いることで、反射ディスプレイのコン トラスト比が約50%となり、印刷紙上の文字を読む感覚と近くなる。

http://www.businesswire.com/portal/site/home/permalink/?ndmViewId=news_view&newsId=20100701005884&newsLang=en/

 

●NEDO、太陽電池開発コンソーシアムを採用(日刊工業新聞より)

2010年7月1日

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2010年度から5年間の太陽電池開発プロジェクトの実施体制を発表した。素材やセル、装置など多様な分野の企業、大学からなるコンソーシアムや技術研究組合が開発する「オープンイノベーション」方式を中心に据える。NEDOでは、個々の企業の独自開発が高コスト体質を招き、新興国との競争に不利に働いたと見て、異例の実施体制を決めた。

 

https://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/press/FF/nedopress.2010-06-24.9376942915/

 

●米Methode社、キュアが不要な導電性インクを開発(Printed Electronics Worldより)

2010年7月1日

米Methode社は、ポリイミド基板上に回路の形成が可能なインクジェット印刷用の導電性インクを開発したと発表した。このインクと特殊処理を行ったポリイミド基板を用いると、キュアを行わなくても回路を形成することが可能である。また、インクと基板は良い接着性を有しているという特徴がある。

http://www.printedelectronicsworld.com/articles/conductive_inkjet_printable_ink_prints_circuits_directly_on_polyesters_00002405.asp

 

●有機太陽電池開発へ産学官連携プロジェクト始動(日刊工業新聞より)

2010年7月2日

東京大学先端科学技術研究センターの瀬川浩司教授を中心研究者とする有機太陽電池開発の産学官連携プロジェクトが発足した。センター内に特設研究室を設け有機太洋電池の早期実用化を目指す。

https://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/press/FF/nedopress.2010-06-24.9376942915/

 

●信州大学、有機薄膜太陽電池の発電効率2割向上(日経産業新聞より)

2010年7月2日

信州大学の木村睦准教授らは、太陽光に対して正面にあった従来の電極位置を左右に変えることで、発電効率を高めた。従来に比べて効率を20%以上向上できる可能性があり、民間企業と協力して早期の実用化を目指す。

 

●「有機TFTのCMOS回路でもMHz動作は可能」、東大がRFIDタグなどに向けた研究成果を発表(Tech-Onより)

2010年7月6日

東京大学は、有機TFTのCMOS回路への応用に向けた研究成果を、アクティブ・マトリクス型ディスプレイの国際学会「AM-FPD 10」(2010年7月5~7日、東京工業大学で開催)で発表した。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100706/184020/

 

●Mekoprint社ら、完全ロール・トゥ・ロールプロセスによるポリマー太陽電池モジュールの組み立て(Journal of Materials Chemistryより)

2010年7月8日

デンマーク工科大学とMekopront社は、ポリマー太陽電池モジュールの組み立てを、フレキソ印刷、ロータリースクリーン印刷などから構成される完全ロール・トゥ・ロールプロセスで行った。論文中では、試作した太陽電池モジュールの詳細な構成ならびに性能も報告している。

http://www.rsc.org/Publishing/Journals/JM/article.asp?doi=c0jm01178a

 

●図研、株式会社アルバックと協調し、プリンテッド・エレクトロニクス市場に専用ソリューション「DFM Center for Inkjet」をリリース開始(図研プレスリリースより)

2010年7月12日

株式会社図研は、株式会社アルバックと協力し、インクジェット装置のプロントエンド・ツールとして、「DFM Center for Inkjet」をリリースした。「DFM Center for Inkjet」を用いることによって、各種CADデータから容易にインクジェット装置用データを自動作成することが可能となる。更に、大幅な工数削減につながると共に常に高い品質を保つことができる。

http://www.zuken.co.jp/news/detail/000712.html

 

●SoloPower社が、フレキシブルなCIGS薄膜太陽電池SFX moduleシリーズを発表(SoloPowerプレスリリースより)

2010年7月12日

SoloPower社が、ロール・トゥ・ロール法で製造するフレキシブルなCIGS薄膜太陽電池SFX moduleシリーズを発表した。最大出力が80WpのSFX1-i moduleは幅30cm、長さ2.9m、重さは2.3kgである。さらに、260Wp、0.9X2.9m、6kgのSFX1-i3 module、170Wp、0.3X5.8m、3.6kgのSFX2 module等が順次登場する予定である。

http://www.solopower.com/solopower-news2-7-12-10.html

 

 

●サンフランシスコ市、有機太陽電池バス停留所を建設(altnergymag.comより)

2010年7月12日

サンフランシスコ市は、グリーンテクノロジー都市の取り組みの一環として、Konarka社が提供する有機太陽電池「Konarka Power Plastic®」と用いたバス停留所を建設した。

シリコン基板を用いた従来の太陽電池と違い、様々な形状に対応できる。得られたエネルギーは停留所のLED灯及びWi-Fi接続ルータに用いられる。将来的には、都市全体の電力網への展開を計画している。

http://www.news.illinois.edu/news/10/0715wire.html

 

●IMEC,20μm厚の結晶Si型太陽電池で効率16.3%(IMECプレスリリースより)

2010年7月13日

ベルギーの研究機関であるIMECは2010年7月13日,エピタキシャル成長を用いて作製した20μm厚の結晶Si型太陽電池で,セル変換効率 16.3%を実現したと発表した。電極の配線パターンをCuで実装すれば,低品質基板を用いたセルでも既存の結晶Si型太陽電池と競争可能な程度に変換効率を高められる」(IMEC Energy/Solar DirectorのJef Poortmans氏)という。

http://www2.imec.be/be_en/press/imec-news/epitaxialsemicon.html

 

●スタンフォード大Jeong博士らが、印刷プロセスにより太陽電池用光吸収基板を作製(NanoLetttersより)

2010年7月14日

アメリカスタンフォード大学のCui博士らのグループは、ワイヤーロッドコーティングを用いてシリカナノ粒子モノレイヤーを作製した。この薄膜をアモルファスシリコンフィルム上に作製すると、光吸収率ならびに撥水性が大幅に向上される。将来は、ロール・トゥ・ロールプロセスによる太陽電池基板の製造技術として応用可能である。

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nl101432r

 

●イリノイ大学、印刷ワイヤボンド法を開発(イリノイ大学プレスリリースより)

2010年7月15日

イリノイ大学の研究者は、集積回路と金属パッドを接合する従来のワイヤボンディングに変わるワイヤ接続法を開発した。先端に切り欠きを入れたマイクロピペット用いて微小のワイヤを印刷することで強固な接続が得られた。

http://www.news.illinois.edu/news/10/0715wire.html

 

●世界初の窓用太陽電池技術を開発(New Energy Technologies. Incプレスリリースより)

2010年7月20日

New Energy Technologies, Inc社は独自技術である”SolarWindow“のプロトタイプが完成したと発表した。

”SolarWindow“は、有機太陽電池用材料をガラス表面に噴霧して電力を得る技術で、窓に取り付ければ、太陽光と人口光から従来の10倍もの電力を得ることが出来る。

http://www.newenergytechnologiesinc.com/_webapp_3188470/New_Energy_to_Unveil_World%E2%80%99s_First-Of-Its-Kind_See_Thru_Glass_SolarWindow%E2%84%A2_Capable_of_Generating_Electricity

 

●GE社ら,フレキシブル有機EL照明で効率56lm/Wを確認(日経Tech-On!より)

2010年7月20日

米General Electric Co.は,同社とコニカミノルタとの共同開発の成果として,塗布法に向いた材料を用いて,発光効率が56lm/Wと高効率でしかも製品として十分な寿命を備えたフレキシブルな白色発光の照明用有機EL素子を開発したと発表した。

GE社とコニカミノルタは,以前からフレキシブルな有機EL照明製品を

2011年に出荷すると発表している。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100720/184289/?ST=fpd

 

●有機太陽電池の変換効率の世界最高記録8.13%を達成(Printed Electronics NOWより)

2010年7月27日

Solarmer Energy, Inc.社は有機太陽電池の変換効率の最高記録8.13%を得たと発表した。2011年末までに10%の効率達成を目指す。

http://www.printedelectronicsnow.com/news/2010/07/27/solarmer_energy_breaks_psychological_barrier_with_8.13_percent_opv_efficiency

 

●USC、グラフェン有機太陽電池を開発(USCプレスリリース)

2010年7月27日

USC(サンフランシスコ大学)の研究グループは、透明なグラフェン太陽電池を開発したと発表した。従来は太陽光の透過目的の為に、透明電極を用いていたが、炭素を原子オーダーの厚さにしたグラフェンを用い導電性と透明性を実現した。

http://uscnews.usc.edu/science_technology/will_t-shirts_soon_power_cell_phones.html

 

 

2010/04/01 No.1-2(2010年4-6月)

 

●米DuPont、2種類の導電性銀インクを開発(米DuPontプレスリリースより)

2010年4月13日

米DuPont社は,スクリーン印刷用の導電性銀インクDuPont7723とDuPont9196を開発した。DuPont7723は、ITOガラスへの高密着性を有し、鉛フリーはんだ付けが可能である。低温硬化タイプのDuPont9196は、低電気抵抗、低接触抵抗、ITOコートプラスチックへの高密着性を示す。これらの銀インクは、OLED、OPV、タッチスクリーンデバイスなどへの用途が期待される。

http://www2.dupont.com/MCM/en_US/news_events/article20100413.html

http://www2.dupont.com/MCM/en_US/assets/downloads/prodinfo/9169.pdf

http://www2.dupont.com/MCM/en_US/assets/downloads/prodinfo/7723.pdf

 

●薄くて曲がる全固体Liポリマ2次電池,印刷で形成を狙う三重県のプロジェクト(日経TechOn!より)

2010年5月14日

三重県産業支援センターは,薄くて曲げられるといった特徴を備えたシート型Liポリマ2次電池の開発を進めている。固体電解質を用いた全固体型であり,発火や爆発の可能性が大幅に低い。印刷技術を活用するロール・ツー・ロールの製造を用いることも,大きな特徴である。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100513/182551/?ref=RL2

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100513/182552/?ref=RL2

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100513/182554/

 

●DOWAエレクトロニクスが銀粉の生産設備増強(日刊工業新聞より)

2010年5月24日

DOWAエレクトロニクスは10億円以上を投じて銀粉の生産設備を増強する。現在、月産50トン前後だが、これを年内に月産100トン前後まで引き上げる。プラズマディスプレイ(PDP)、太陽電池パネルの世界的普及による需要増加を見込んで、供給体制を整える。同社が手掛ける銀粉は銀ペーストとしてPDPの透明誘電体として用いられ、太陽電池においては電極用に用いられる。

 

●トッパンフォームズが電子ペーパーラベル(無線書き換え型eバーコードラベル)を開発(日刊工業新聞より)

2010年5月24日

トッパンフォームズが電子ペーパーラベル(無線書き換え型eバーコードラベル)を開発、サンプル出荷を始めた。基板にPETフィルムを用いており、ラベルの厚さは0.4mmと非常に薄く、また、フレキシブルである。ラベルの表示内容は無線で更新し、ラベルの張替にかかる人件費の削減や間違いによるミス防止を図る。現在、発信器とラベルの通信距離が10mだが、今後は50m程度まで拡大する。

 

●体調管理が行える下着

2010年5月25日

カリフォルニア大学のJoseph Wangらは、血圧と心拍数の常時監視を可能にする化学センサを2つのブランドのブリーフに実装した。センサが皮膚と密接に接触するように、ウエスト部分にセンサをスクリーン印刷した。軍事だけでなく、医療、スポーツへも応用できると期待している。

http://www.rsc.org/Publishing/ChemTech/Volume/2010/05/biosensors_in_briefs.asp

 

●英GlaxoSmithKline、インクジェット印刷を用い、錠剤の開発に成功

2010年5月26日

英GlaxoSmithKline社は、インクジェット印刷を用い、丸薬を生産する方法を英国のLeeds大学とDurhamと共同で開発した。

http://www.tcetoday.com/tcetoday/NewsDetail.aspx?nid=12806

http://www.gsk.com/

 

●ソニーがペンほどの太さに巻き取れる有機TFT駆動有機ELディスプレイを開発

2010年5月26日

ソニーは、極めて柔軟性が高く、細い棒状に巻き取ることが可能な厚さ80μm,精細

度121ppiの4.1型有機TFT駆動フ ルカラー有機ELディスプレイを開発した。

http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201005/10-070/

 

●Plastic Logicが有機TFT駆動の電子ペーパー技術を発表(日経TechOn!より)

2010年5月27日

米Plastic Logic社は,駆動素子に有機TFTを用いた電子ペーパーの開発品に関する技術発表を,米国シアトルで開催中のディスプレイ関連の国際会議「SID 2010」で行った。有機TFTは,常温で印刷技術を用いて形成するという特徴がある。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100527/182970/

http://www.plasticlogic.com/

 

●ドイツMerck KGaA、印刷用有機半導体材料をLOPE-C 2010で発表

2010年5月28日

ドイツMerck KGaA社は、印刷用有機半導体材料をLOPE-C 2010で発表した。スピンコート、インクジェット印刷、グラビア印刷を用いた製品の量産化に最適化される。

http://www.merck.de/en/media/extNewsDetail.html?newsId=4096C2BDB06EB8B0C12577300064244F&newsType=1

 

●ソニーが酸化物半導体TFT駆動の11.7型有機ELパネルを開発(日経TechOn!より)

2010年5月29日

ソニーは,駆動素子に酸化物半導体TFTを用いた11.7型の有機ELパネルを開発し,ディスプレイ関連の国際会議「SID 2010」で発表した。酸化物半導体TFTの特性劣化を抑えることで,有機ELテレビに求められる10年以上の寿命を確保したとする。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100529/183051/

 

●アメリカDuke大学、Cuナノワイヤの簡易作製技術を開発,ITOの代替候補に(日経TechOn!より)

2010年6月2日

米Duke Universityの研究チームは,銅(Cu)のナノワイヤを簡易に作製する方法を発見したと発表した。

透明なフィルム上に塗布することで,フレキシブ ルな透明電極を低コストで実現できるようになるという。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100602/183157/

 

●Plextronics社、低コスト、低温プロセス有機太陽電池の開発

2010年6月3日

Plextronicsは、65℃の低温プロセス、且つ、低コスト有機太陽電池用インクを開発したと報じた。市場としては店頭ディス プレイなどを想定している。

http://www.plextronics.com/press_detail.aspx?PressReleaseID=112

 

●ケープタウン大学、Kovio社と共同で紙上印刷ナノシリコンで新たな市場を開く(プリンテッドエレクトロニクスワールドより)

2010年6月4日

南アフリカのケープタウン大学でマルギットハーティング教授とデビッドブリットン氏は、カリフォルニア州のKovio社などと共同でナノシリコン電子部品の印刷に取り組んでいる。

http://www.printedelectronicsworld.com/articles/uct_open_up_new_markets_with_printed_nanosilicon_on_paper_00002318.asp?rsstopicid=89

 

●圧着せずに転写!三井化学がナノインプリント用高精細パターンを開発(化学工業日報より)

2010年6月4日

三井化学は、フッ素樹脂の開環メタセシス重合(RONP)技術により、モールド圧着プロセス無しで簡単に高精細パターンを転写できるナノインプリント(極微細刻印)用材料を開発した。ナノインプリント材料の課題だった剥離性も大幅に改善した。

 

●タッチ・パネル向け50μm幅のAg配線を300回連続でスクリーン印刷に成功(日経TechOn!より)

2010年6月7日

スクリーン印刷用メッシュ専業メーカーのアサダメッシュが,50μm幅のAg配線をPETフィルム上に,300回連続でスクリーン印刷することに成功したと発表した。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100607/183268/

 

●九大の有機EL 最先端研究、東芝など9社参加

2010年6月8日

九州大学は有機EL の最先端研究に新日鉄化学、東京エレクトロン、東芝など9社が参加すると発表した。九大に開設した「最先端有機光エレクトロニクス研究センター」(OPERA、センター長・安達千波矢教授)に企業研究者が集まる。サテライト研究拠点として、広島大、京大、千葉大なども参加する。

http://www.cstf.kyushu-u.ac.jp/~adachilab/images/nikkeisangyo201068.pdf

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